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はじめに
北米など海外の住宅では一般的な全館空調システムですが、
最近は日本の住宅でもよく耳にするようになってきました。
家の中全体で寒暖の温度差がなくなり、夏は暑い!冬は寒い!という、
温度によるストレスがなく快適な生活が送れる。
ヒートショックのリスクが下がるなど、さまざまなメリットが紹介されています。
しかし、本当にメリットだけでしょうか。
実際に全館空調の家に住んでみてわかった、全館空調のメリット・デメリットをご紹介します。
「全館空調の家って良いの?悪いの?」
「全館空調の家を検討しているけど、実際はどうなの?」
という方はぜひ参考にしてみてください。
全館空調システムとは
各部屋にエアコンを設置せず、屋根裏などに設置した1台の空調設備から、
家中に張り巡らせた配管を通して冷暖房や換気などの空調管理を家全体に対して行います。
全館空調システムで家全体の「冷暖房」「換気」「空気清浄」などを行い、
24時間・365日快適な室温に調整してくれます。
ちなみに、ネイバー家は、azbilのきくばりを導入しています。
各部屋の天井に写真のような排気口が付いています。
全館空調システムのメリット
温度バリアフリー
夏も冬も温度差ができないため、家の中のどこにいても快適な居心地です。
部屋はもちろん、廊下や脱衣室も快適。
特に小さな子供がいる家庭は、冬のお風呂上りは大変ですよね。
温度差が体に悪影響を与える「ヒートショック現象」も抑止できます。
真夏や真冬に帰宅したとき玄関に入ってすぐに快適なため、何度経験しても毎回しあわせを感じます。
24時間365日、家じゅうどこにいても快適に過ごせることは、全館空調の一番のメリットだと思います。
全館空調のマイナス(デメリット)があってもプラスになるほど良いところです。
特に家族からは、
・夏でも化粧をするのに汗をかかない
・トイレの中も快適
・お風呂上りに夏は汗をかかない、冬は身体が冷えない
・家に入った瞬間に快適で幸せを感じる
など、とても喜んで生活しています。
空気清浄機能
花粉やハウスダストなどの粉じんも除去でき、家中いつもきれいな空気の状態を維持します。
メーカーによっては、加湿機能を備えたモノもあります。
花粉症がひどい妻ですが、家には帰ってくると花粉症が治まって驚いていました。
この吸気口にフィルターや電子式エアクリーナーが付いていて、空気をきれいにしています。
除湿機能
ジメジメした梅雨時などは、除湿機能で家中をサラッと快適になります。
ネイバー家は、寝る前に洗濯をして室内に干していますが、薄手のものは翌朝には乾いています。
冬場の暖房時は、乾燥するので、バスタオルでも乾いてしまいます。
インテリア性
空調の吹出し口が壁や天井に設置されているため、
各部屋にエアコンを設置したときのように、部屋の美観やレイアウトを損なうことがありません。
オシャレな家にはインテリア性にもこだわりたいですよね。
自由な間取り
リビング階段や吹抜け、オープンな空間の場合、エアコンではなかなか冷暖房が行き届かないですが、
全館空調なら暑い、寒いは気にせず、間取りを自由に作れます。
わが家は、個別の部屋以外にドアがなく、かなりオープンな間取りです。
全館空調システムのデメリット
温度の調節
全館空調のデメリットの1つに、各部屋の温度調整ができないことがあります。
全館一括で空調を管理しているため、家じゅうの部屋が同じ温度帯になります。
わが家はサーキュレーターを使っているので、温度の調節は気になっていません。
ただ、春秋の中途半端な時期は、冷暖房を切って送風モードにしていますが、
外の気温より家の中の温度が高くて、ちょっと暑かったりします。
乾 燥
メリットに除湿機能をあげましたが、冬場の暖房時はとくに乾燥します。
寝る部屋には加湿器が必須になります。
ただ、最近は加湿機能も備わった全館空調もあるようです。
わが家は、リビングと寝室に加湿器を設置しています。
コスト
やっぱり気になるコストについて、
デメリットは初期費用、導入後の維持費やメンテナンス費用が高額です。
導入費用は、家の大きさやシステムによって様々ですが、
だいたい200~300万円前後が平均的のようです。
わが家は、200万円くらいでした。
導入後のメンテナンスは、メーカーによっては年間保守費5万円くらい必要になります。
わが家は、10年くらい壊れないだろうと思い、定期メンテナンスの加入はしませんでした。
機械の故障時
頻繁に起こるものではありませんが、真夏や真冬に全館空調が故障するとかなり致命的です。
真夏や真冬に全館空調が故障し、家全体が空調なしとなったことを考えると正直恐ろしいです。
もちろん、故障しないように普段のお手入れや定期的なメンテナンスを行うことで、
故障のリスクを抑えることができると思います。
機械の故障時は、全館空調の大きなデメリットになると思います。
全館空調のお手入れ
普段自分でやるメンテナンスは以下の2種類
室内の吸気フィルタ掃除
家中の空気は、二階にある一箇所の、フィルタを通ってから、また家中に送風されます。
2週間に1回、そのフィルタで除去したホコリを掃除機で吸ったり、洗ったりするだけです。
部屋ごとのエアコンフィルタのお掃除がいらないので簡単ですし、
フィルタは手に届くところにあるので、高いところに登る必要もなく簡単です。
普段は、フィルタを掃除機で吸う、たったこれだけでOKです。
上記のほかに、わが家のシステムは電子式エアクリーナーがついているため、
春と秋のシーズンオフ時にエアクリーナーを外して水洗いしています。
(定期メンテナンスの場合やってくれます。)
屋外からの空気が通るフィルタの掃除
屋根裏に全館空調ユニットがあり、ユニットに接続されている屋外からの空気を取込むフィルタを
3ヶ月に1回、掃除機で吸います。
このフィルタは、外気とともに吸い込まれた小さな虫たちが引っかかっているので、
虫嫌いな人はちょっと抵抗があるかもしれません。
どちらも簡単にできますので、普段のお手入れは楽ちんですよ。
全館空調システムの電気代
全館空調の導入にあたって気になるのは、やっぱり毎月の電気代ですよね。
わが家の全館空調システムの電気代ですが、
夏の冷房時は、大体16,000円前後
冬の暖房時は、大体17,000円前後
ただ、全館空調によってかかる月々の電気代は、
家の大きさや断熱性能や気密性能に大きく左右されます。
どれだけ設備が整っていても、断熱性能や気密性能が低いと室内の空気が外に逃げてしまい、
電気コストが高くなるばかりか、空調効果が期待できず、快適に過ごすことはできません。
さいごに
全館空調には、メリット・デメリットがありますが、
実際に住んでみるとコスト面でのデメリットはありますが、
家の中のどこにいても快適な居心地というメリットの方が大きいので、大変満足しています。
もし次の家にも全館空調システムが欲しいかと聞かれたら・・・・私はYESと答えます。
ぜひ家づくりの参考にしてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。